シェアオフィス vs 通常オフィス
徹底比較!
はじめに
近年、起業や副業の増加により「マイクロ法人」「個人事業主」という働き方が注目されています。自宅開業やリモートワークなど働き方のバリエーションは増え続けていますが、同時に「オフィスを構えるべきか?」「コストをできるだけ抑えたい!」などの悩みもつきまといます。私自身もかつては通常のオフィスを賃貸契約し、初期費用や管理の手間に悩まされた経験があります。そんな失敗談から得た教訓を活かし、最終的には「シェアオフィス」を選ぶことで事業の効率化とコストダウンに成功しました。
この記事では、マイクロ法人や個人事業主にとってシェアオフィスがいかに有益かを、私の実体験を交えながら詳しく解説していきます。さらに、コストカットや効率化、そして面倒な便所掃除や電気代・水道代といったランニングコストを意識しなくてよいメリットなど、通常のオフィスにはない多くの利点にも言及します。ぜひ最後までご覧いただき、あなたの事業運営に役立ててください。
1. 私が通常のオフィスを借りたときの失敗談
私が事業をはじめた当初は、「社外への信頼感を得るためには、きちんとしたオフィスを構えた方がいい」という先入観が強くありました。家賃は相場よりやや高めでしたが、「それでもお客様が来たときに『ちゃんとしたオフィスがある』と思ってもらえるし、イメージが良くなるはずだ」と考え、迷わず通常のオフィスを借りました。
しかし蓋を開けてみると、オフィス維持に関わるコストと手間は想像以上に大きな負担でした。たとえば、
- 初期費用(敷金・礼金・仲介手数料・保証金など)が予想以上に高い
- 毎月の家賃はもちろん、管理費や共益費が想定外に大きい
- 電気代や水道代などの光熱費も自己管理が必要
- 共用スペースがなく、打ち合わせや来客対応に困る
- 便所掃除などの清掃や、備品・設備の維持管理の手間が意外に大変
小規模だからこそ、オフィス関連の雑務がすべて自分に降りかかってきます。掃除や設備の不具合対応など、コア業務とは関係のない作業に時間を取られ、「これって本当に必要なのか?」と次第に疑問を感じるようになりました。
さらに大きな問題は、「無駄なスペース」でした。業務にはパソコンや最低限の資料さえあれば事足りるのに、賃貸契約した物件は広さに余裕がありすぎて、使い切れないスペースを毎月の家賃で支払っている状態。しかも、お客様の来訪が毎日のようにあるわけでもない。結果的に 「オフィスは立派なのにコストばかりがかさむ」 という大きなジレンマに直面しました。
2. マイクロ法人・個人事業主が直面するオフィスの課題
私のようにマイクロ法人や個人事業主として活動している方は、大企業とは異なる課題を抱えがちです。特に、規模の小ささゆえに生じる下記のような問題があります。
- コスト負担が大きい
- 賃貸オフィスにかかる初期費用や、毎月の家賃・管理費・光熱費などが経営を圧迫しやすい。
- 人手不足による雑務負担
- 掃除や設備管理などの雑務にまで手が回らない場合が多いが、外注するとまたコストが増える。
- スペースの無駄
- 少人数で十分に対応可能な業務なのに、物件の契約条件や家賃の都合上、やたら広いスペースを借りてしまうことも多い。
- 来客対応スペースが確保しづらい
- 打ち合わせや商談をオフィスで行おうとすると、来客スペースのレイアウトが必要になる。
- 会議室を備えていない物件だと、別途外部の会議室を借りる必要がある。
これらの問題は「小規模であるがゆえの強み」を消し去ってしまいます。売上に貢献するコア業務以外の雑務に時間と労力を割かれてしまい、本来の業務に集中できないのが大きなデメリットです。
3. シェアオフィスとは?基本概要と近年の傾向
そんな中で注目を集めているのが、「シェアオフィス」 という選択肢です。シェアオフィスは、複数の事業者やフリーランスが共有の空間で作業をするオフィス形態を指します。ワーキングスペースとしての機能を提供するだけでなく、会議室やミーティングルーム、キッチン、ラウンジエリアなどを共用することで、利用者同士のコミュニティ形成や情報交換の場にもなります。
近年は、リモートワークやフリーランスが増えたことにより、シェアオフィスの利用者が急激に増加しています。また、シェアオフィス運営会社も多様化しており、都市部だけでなく地方都市にも新たなシェアオフィスが誕生し、選択肢がさらに広がっているのが現状です。
4. シェアオフィスの具体的なメリット
4-1. コストカット(初期費用・ランニングコスト)
シェアオフィス最大の魅力は、初期費用が大幅に抑えられることです。通常の賃貸オフィスを契約すると、敷金・礼金・保証金・仲介手数料など、大きなまとまったお金が必要になります。一方、シェアオフィスでは月額利用料以外の初期費用が大幅に少ないケースがほとんど。契約形態としては月額制や時間制、デスク単位のレンタル制など、多様なプランが用意されているため、自分のビジネススタイルに合った形で利用することができます。
さらに、光熱費やインターネット回線費用はシェアオフィス側に含まれることが多く、電気代・水道代を事業主が直接支払わなくてもいいメリットがあります。これらのコストを一手に請け負ってくれるため、雑費を意識するストレスが格段に減るのです。
4-2. 清掃や設備管理の手間いらず
通常のオフィスでは、共有部分の清掃や、備品の補充、エアコンや電気設備のメンテナンスなど、あらゆる管理作業が発生します。しかし、シェアオフィスではこれらがすべて運営側に任されているケースがほとんど。便所掃除や給湯室の清掃といった細かいところから、什器やネットワーク機器の不具合対応まで、専門スタッフや運営が対応してくれるのです。
清掃だけでも意外と時間がかかり、特に人数が少ないマイクロ法人や個人事業主には大きな負担となります。その負担から解放されるだけで、本業に割ける時間や労力を大幅に増やすことが可能です。
4-3. 会議室の活用と来客対応
シェアオフィスには通常、会議室やミーティングルームが備わっていることが多いです。必要なときだけ会議室を予約して使えるため、無駄なスペースを毎月の家賃で払い続ける必要がありません。クライアントとの重要な商談やセミナーなどがある場合は、人数や用途に合わせて大小さまざまな会議室が利用可能なので非常に便利です。
私の場合も、以前は自前のオフィスで打ち合わせをしようとした際、いちいち部屋を片づけたり、カジュアルすぎないかどうか気を揉んだりと意外と大変でした。シェアオフィスでは、ビジネスライクで洗練された打ち合わせスペースが用意されているため、急な来客にも余裕を持って対応できます。
4-4. ネットワークやコミュニティ形成
シェアオフィスのもう一つの魅力は、さまざまな業種・職種の人々と交流ができることです。とくに、ラウンジスペースやカフェスペースなどでは、隣同士になったフリーランスの方や企業家の方と自然に会話が生まれ、思わぬコラボレーションやビジネスチャンスにつながることもあります。
私もシェアオフィスを利用し始めてから、普段ならまったく接点がない業種の人と繋がれたおかげで、新たな案件を獲得する機会が生まれました。大企業では社内のネットワークが豊富ですが、マイクロ法人や個人事業主は人的リソースが限られる分、こうしたコミュニティによる相互サポートが非常に価値を持ちます。
4-5. 電気代・水道代を意識しなくて良いストレスフリー感
シェアオフィスを利用する場合、毎月の固定費は定額制になっているケースがほとんどです。たとえば、エアコンを長時間使ってしまったり、水道を使う機会が増えたりしても、直接的に請求が増える心配は通常ありません。光熱費が一括で賄われているため、利用者は細かな電気代や水道代を気にする必要がなく、ストレスフリーで働けるのです。
5. 通常のオフィスと比較したときのシェアオフィスの優位性
ここで改めて、通常のオフィスとシェアオフィスを具体的に比較してみましょう。
比較項目 | 通常のオフィス | シェアオフィス |
---|---|---|
初期費用 | 敷金・礼金・保証金・仲介手数料などで大きな支出が必要 | 初期費用はほぼゼロ。月額利用料のみが多い |
家賃・管理費 | 毎月の支払いが高額になりやすい | 月額定額制が多く、必要なサイズだけ選べる |
清掃・設備管理 | 全て自己または外注で対処。手間やコストがかかる | 運営会社が一括管理。利用者は手間いらず |
電気代・水道代等 | 自己負担。使用量によって変動 | 固定費に含まれるケース多数。変動の心配なし |
会議室・打ち合わせ | 自前で会議室を確保する必要あり。部屋代が無駄になる可能性 | 予約制で必要な時だけ利用可能。無駄がない |
コミュニティ・交流 | 基本的に自社内のみ | 多様な業種との交流、ビジネスチャンスが広がる |
表を見てもわかるように、シェアオフィスはマイクロ法人や個人事業主にとって有利な条件が多いことがわかります。
6. シェアオフィス導入で感じた私の実体験と成功例
前述のように、私は通常のオフィスを借りたものの、コストや雑務の負担に悩まされてきました。そこでシェアオフィスへの移行を決断した結果、以下のような効果を実感しています。
- 圧倒的なコストカット
- 毎月の家賃が半分以下になり、さらに電気代・水道代・清掃費などが固定費に含まれているため、想定外の出費が減少。
- 家賃を削減できた分、広告費や新規ビジネス開発にリソースを投下できるようになった。
- ストレスフリーな管理体制
- 便所掃除や設備の不具合対応など、煩わしい雑務から解放された。
- シェアオフィスの運営会社がトイレットペーパーの補充やバキューム業者とのやりとりなどを行ってくれるため、自分で動く必要がない。
- 会議室の予約システムが便利
- 以前は「会議室がないから外のカフェで打ち合わせをする」→「周囲の騒音が気になる」→「落ち着かない」という負のループがあった。
- シェアオフィスには複数の会議室があり、オンライン予約システムで簡単に日時を確保できる。防音設計が整った部屋もあるため、クライアントとの商談がスムーズになった。
- 新たなビジネスチャンスの獲得
- シェアオフィス利用者同士の交流から、新しい取引先やパートナーを見つける機会が増えた。
- 広告デザインを得意とするフリーランサーや、プログラマー、動画クリエイターなど、専門スキルを持つ人材と繋がれるメリットは想像以上に大きい。
- オフィスイメージの向上
- シェアオフィスによっては、受付スタッフが常駐しているところも多く、来客時には**「きちんとした会社」**という印象を与えることができる。
- 内装がスタイリッシュだったり、ちょっとしたラウンジでお茶を提供できるなど、通常オフィスでは実現しにくいおもてなしも可能になった。
結果的に、「オフィスにお金と労力をかけすぎて身動きが取れない」という状態から完全に脱却でき、本来注力すべきビジネスそのものの成長にエネルギーを注げるようになりました。
7. シェアオフィス選びのポイント
シェアオフィスを選ぶ際には、いくつか注意すべきポイントがあります。以下に挙げるポイントを事前にチェックし、自分の事業形態や働き方に合ったシェアオフィスを探すと良いでしょう。
- 立地とアクセス
- クライアントが来やすいか、主要駅からの距離はどの程度か、周辺環境はどうかなど、事業に直結するアクセス面を確認しましょう。
- 利用料金プラン
- 月額プランか時間制か、デスク固定かフリーデスクかなど、複数のプランを比較検討して自分の働き方に合ったプランを選びましょう。
- 設備とサービスの充実度
- 会議室の数や広さ、Wi-Fiの速度、プリンターやスキャナーなどの利用可否、受付サービスの有無など、自分に必要な設備が整っているかどうかをチェックしましょう。
- セキュリティとプライバシー
- 重要書類を扱う場合などは、セキュリティの高さや鍵付きロッカーの有無などを確認しましょう。
- 個室ブースがあるか、プライバシーを確保できるスペースがあるかも重要です。
- コミュニティや雰囲気
- どのような業種や職種の方が多く利用しているか、交流会やイベントが定期的に行われているかなど、コミュニティとしての雰囲気も大切です。
- 契約期間と解約条件
- 初期費用や保証金が不要といっても、解約時にトラブルになるケースもあるため、事前に契約条件をしっかり読むことが大切です。
8. マイクロ法人・個人事業主がシェアオフィスを活用する際の注意点
シェアオフィスには多くの利点がありますが、注意すべき点も存在します。
- 混雑状況
- 人気のシェアオフィスは利用者が多く、混み合う時間帯にはフリーデスクが取りづらい場合があります。自分が利用する時間帯や曜日を事前に見極めましょう。
- プライバシー確保
- オープンスペースがメインの場合、隣との会話が筒抜けになることも。電話や会議が頻繁な場合は、個室や防音スペースがあるシェアオフィスを検討した方がよいです。
- 郵便物や登記の問題
- シェアオフィスによっては、法人登記や郵便物の受け取りサービスに制限がある場合があります。マイクロ法人として登記をどこに置くのか、郵便物を確実に受け取れるかなど、事前に調べておきましょう。
- 長期的な利用と拡張性
- 事業が順調に拡大していくと、将来的にスタッフが増える可能性もあります。シェアオフィス側の設備や席数の制限で、増員が難しくなる場合もあるので、将来の事業拡大も視野に入れて選ぶことが大切です。
9. まとめ:コストカット&効率化を実現するシェアオフィス
本記事では、通常のオフィスを借りた際の失敗談を踏まえながら、マイクロ法人や個人事業主にとってシェアオフィスがいかにコストカットや効率化に有効かを詳しく解説しました。まとめると、シェアオフィスの主なメリットは以下のとおりです。
- 初期費用が低く、月額利用料が定額制なので、家賃負担を大きく削減できる。
- 便所掃除や設備管理の手間いらずで、本業に専念できる。
- 会議室やミーティングスペースが備わっており、来客対応もしやすい。
- 電気代や水道代を意識せずに済むストレスフリーな環境。
- シェアオフィス利用者同士のネットワークが広がり、ビジネスチャンスが生まれやすい。
私自身、通常のオフィスを借りたことで大きな出費や雑務の負担を強いられ、「これ以上この状態を続けたら資金繰りが厳しくなる」と考え、シェアオフィスへの移行を決断しました。その結果、オフィス関連の負担が大幅に軽減され、ビジネス本来の価値を高める取り組みに注力できるようになったのです。
シェアオフィスを検討している方は、立地・料金プラン・設備・コミュニティなど、多角的に比較検討したうえで、自分の働き方や事業ステージに合った場所を選ぶことが重要です。今後ますます増えていくであろうシェアオフィスの選択肢をうまく活用し、ぜひあなたのビジネスのコストカット&効率化に役立ててみてください。
シェアオフィスは、マイクロ法人や個人事業主にとって最強の味方になり得ます。もしあなたが今、通常のオフィスを維持することで大きなプレッシャーを感じているのであれば、一度シェアオフィスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。きっと新たな活路が見出せるはずです。今後、ビジネスの拡張や働き方の多様化が進む中で、シェアオフィスという選択肢はますます注目度を高めていくでしょう。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。この記事が、あなたの事業運営を見直すきっかけとなり、より自由で効率的な働き方を実現する一助になれば幸いです。もしシェアオフィスに関して疑問や質問があれば、ぜひ専門家や運営会社に相談し、自分にぴったりのオフィス環境を見つけてください。