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思わぬ国際電話に要注意!
深夜にかかる「+850」北朝鮮番号
の不審コール
最近、深夜や早朝を含む時間帯に、北朝鮮の国番号である「+850」からの不審電話が相次いで報告されています。スマートフォンの着信画面には「北朝鮮」と表示されることもあり、その正体不明な電話に驚いたり、怖さを感じたりしてしまう方も多いのではないでしょうか。本記事では、この不審な国際電話の詳細や、予防策・対処法などをわかりやすく解説します。特に、夜中に突然かかってくる迷惑電話に悩まされている方は、ぜひ最後までご覧ください。
1. 「+850」北朝鮮の不審電話が急増!その背景とは?
2025年2月17日以降、SNSやコミュニティサイトを中心に、「+850」から始まる国際電話の着信に関する投稿が目立つようになりました。北朝鮮に割り当てられた国番号であることから、受信者の多くが「なぜ北朝鮮から電話が?」と疑問を抱き、不安を感じています。
国際電話の冒頭には「+」とそれに続く国番号が表示されます。例えば、日本の場合は「+81」、韓国は「+82」といった形で示され、電話番号から発信国が判断できる仕組みです。今回のケースでは「+850」が確認されているため、名目上は北朝鮮からかけられている可能性が高いと言えます。
しかし、実際の発信地点が北朝鮮とは限らない点にも注目しなければなりません。特殊詐欺グループがIP電話や「国際番号取得アプリ」などを使い、別の国番号を偽装してかけてくるケースもあるのです。今回「+850」が使われているのは、たまたま取り締まりの目が届きにくい国番号が利用されているだけで、今後は別の国番号に切り替わる可能性も十分に考えられます。
2. NTTファイナンスを名乗る詐欺の実態と手口
報告されている事例を調査してみると、この不審電話の中には「NTTファイナンス」を名乗る自動音声が流れるものが存在します。その音声メッセージは以下のような内容です。
「NTTファイナンスから重要なお知らせです。利用料金が発生しております。本日中に解決がない場合、少額訴訟に移行いたします。オペレーターにお繋ぎする場合は“1”を押してください。」
こうした“訴訟”という恐怖心を刺激する手口は昔から使われていますが、今回は国番号「+850」を利用することで受信者をいっそう不安にさせるよう意図されている可能性があります。実際のオペレーターにつながると、
- 不正な請求
- 個人情報の聞き出し
- 金銭を支払わせるための誘導
などの詐欺行為が行われる恐れがあります。
なお、たとえ本物のNTTファイナンスから連絡がある場合でも、国番号が「+850」になることはまずあり得ません。「北朝鮮から着信」=偽物と判断して差し支えないでしょう。
3. もし電話に出てしまったら?すぐに切るべき理由
予期せぬ番号からの着信に慌てて出てしまったり、深夜で寝ぼけた状態でつい出てしまうこともあるかもしれません。では、電話に出た場合、どうすればよいのでしょうか?
- オペレーターにつながるキー操作は絶対にしない
迷惑電話の多くは「会話するオペレーター」につなぐために指定番号を押させる仕組みになっています。もし誤って指定された番号を押してしまうと、相手に個人情報や口座情報を聞き出されるリスクが大幅に高まります。したがって、絶対に操作をしないことが重要です。 - すぐに電話を切る
相手にこちらの情報を把握される前に、とにかくすぐに電話を切りましょう。電話に出たとしても、キー操作をしない限りオペレーターにつながらないケースが多いようです。
「もし出てしまっても、即切ること」が最善の防御策といえます。 - 折り返しは厳禁
気になって折り返すのは厳禁です。特に国際電話の場合、高額な通話料金が発生する可能性があり、さらに詐欺グループから再度アプローチされる危険性も高まります。「+850」や知らない番号へはこちらからかけ直さないようにしましょう。
4. 国際番号取得アプリの悪用に要警戒
近年、海外の電話番号を安価または無料で取得できるアプリが多数存在します。これらを使えば、日本国内に居ながらにして北朝鮮やその他の国の番号を取得し、電話をかけることが可能です。
今回の「+850」からの電話は、こうしたアプリを悪用した犯罪グループが、詐欺に使用できる番号として選んだ可能性が高いと考えられます。つまり、実際に北朝鮮からかけられているわけではなく、日本や第三国にいる詐欺グループが国番号を偽装しているケースもあり得るわけです。
このように詐欺の手口は常に進化しており、一つの国番号を使えなくなれば、すぐに別の国番号へと乗り換えてくる傾向があります。よって、「+850」以外の見慣れない国番号であっても、身に覚えのない国際電話には常に警戒するようにしてください。
5. 深夜の迷惑コールをブロックする具体的対策
5-1. おやすみモード(サイレントモード)を活用する
深夜や早朝の電話に困っている方は、スマートフォンの「おやすみモード」を活用するのが効果的です。特定の時間帯に着信音を消音にすることで、必要以上にストレスを感じることを避けられます。
iPhoneやAndroidともに、おやすみモードの設定で「連絡先に登録していない番号からの着信を無音にする」など、柔軟な設定が可能です。
5-2. 着信拒否の設定を行う
電話アプリや携帯キャリアのサービスを使って、「+850」から始まる番号を着信拒否に指定することも検討してください。とくに携帯キャリアによっては、海外電話を一括でブロックできる機能や、有料オプションを提供している場合があります。
ブロック設定を活用することで、相手が同じ番号から何度かけてきても着信通知を受けずに済みます。
5-3. 不要な国際電話を拒否する設定を検討
ほとんど海外に行かない、海外の電話を受けることがないという方は、キャリアの国際電話着信拒否サービスの利用を検討してみましょう。国際電話自体をすべて拒否設定にしておけば、不審な国際電話からの着信に悩まされるリスクをかなり減らせます。
5-4. 通話録音アプリや着信通知アプリを活用
自分がどの番号から着信を受けたか、通話履歴を把握しておくのも大切です。自動通話録音アプリを導入しておけば、あとで詐欺電話の証拠を残すことができます。ただし、利用には各アプリの規約に従う必要があるので、プライバシー保護の観点も含め十分に注意してください。
5-5. 身に覚えのない請求や訴訟を恐れない
今回の詐欺の特徴は「少額訴訟」などの強い言葉を使って受信者を脅す点ですが、本物であれば国番号が「+850」になることはあり得ないので、過剰に恐れる必要はありません。
仮に何らかの請求があったとしても、相手を確かめる前に慌てて支払うようなことは絶対にやめましょう。公式サイトや正規の問い合わせ先を調べ、落ち着いて対処することが肝要です。
6. 免責事項
- 本記事の内容は、2025年2月17日時点でSNS等で報告されている情報や筆者の独自調査を基に記載しています。実際の状況は日々変化する可能性があり、必ずしもすべてのケースに当てはまるわけではありません。
- 本記事で紹介した対策は一般的な情報提供を目的としており、法的・専門的アドバイスを提供するものではありません。 状況によっては専門家や公的機関への相談を検討してください。
- 本記事を参考にした結果生じたいかなる損害に関しても、筆者および当サイトは一切の責任を負いかねます。あくまで自己責任のもと、ご判断いただきますようお願いいたします。
まとめ
「+850」からの不審電話が急増している背景には、犯罪グループが国際番号取得アプリを悪用して、実際には北朝鮮以外の場所から着信をさせている可能性があります。最も重要なポイントは、身に覚えのない国際電話には出ないこと、たとえ出てしまってもすぐに切ること、絶対に相手の指示した番号を押さないことです。
さらに、夜間の電話に悩まされている方は、スマートフォンのおやすみモードや着信拒否の設定をしっかり使いこなしましょう。大切な睡眠を守るためにも、設定の見直しを行うとよいかもしれません。
詐欺は手口を日々変えてきますので、「+850」に限らず、海外からの着信には細心の注意を払いましょう。今回の情報が、皆様の安全な暮らしに少しでも役立てば幸いです。