【働きながら億を稼いだ黄金法則】
清原達郎氏の書籍で方法を確立
ネットキャッシュ比率×割安小型株で
資産を伸ばす再現性の高い投資法
はじめに
株式投資を始めたばかりの頃、「PER(株価収益率)が低いから割安な気がする」「配当利回りが高そうだから買ってみよう」など、明確な基準のない“なんとなく割安”を指標に投資をしていた方もいるのではないでしょうか。筆者もその一人で、勘や直感で銘柄を選び、短期的な利益を得た経験がありました。しかし、それは運に左右される要素が大きく、再現性の高い方法とは言えませんでした。
そんな時、大きな転機となったのが、著名投資家たちの成功事例と、清原達郎氏が書籍で詳しく解説している「ネットキャッシュ比率」を重視した投資手法でした。清原氏の書籍を読むことで、断片的だった“割安株投資”の概念が体系化され、「ここまで実践すれば、運だけでなくある程度の必然性を持ってリターンを狙えるかもしれない」と確信しました。
本記事では、筆者の投資経験を軸に、「なんとなく割安株を選んでいた」状態から、清原氏の書籍をきっかけに投資方法を確立し、土日だけでも再現しやすい投資スタイルへと進化させたプロセスを解説します。以下のような方におすすめです。
- 平日は仕事が忙しく、投資分析は主に土日などの限られた時間しか取れない方
- 割安株投資に興味はあるが、具体的な指標が分からない方
- 清原達郎氏の書籍や、ネットキャッシュ比率に興味がある方
- 最近の相場で偶然勝った経験はあるが、それを再現する方法を知りたい方
本稿が、皆さんの投資スタイルをより体系的・再現性の高いものへとアップデートする一助となれば幸いです。
各項目では、投資初心者の方にも分かりやすいように具体的な数値例や手順を交えながら解説します。特に、サラリーマンが土日や夜のスキマ時間だけで無理なく実行できるリサーチ方法を紹介します。ぜひ参考にしてください。
1. 当初は“なんとなく割安”を狙い、思わぬ成功がきっかけに
1-1. 直感頼みの銘柄選びで結果が出てしまう不思議
投資を始めたばかりの頃、「PERが10倍以下だから安いのでは?」「PBRも0.8倍くらいだから、資産に対して株価が割安なのでは?」という曖昧な基準で銘柄を選び、それが偶然当たってしまった経験はありませんか?筆者もまさにそうでした。
運良く業績が回復したり、相場全体の地合いが良かったり、あるいは単なるラッキーで株価が上がり、“なんとなく割安”を基準に買った銘柄が大きく値上がりする。この現象は、投資初心者にとって嬉しい反面、「本当に自分の実力で勝てているのか?」という疑問を抱かせます。
1-2. “まぐれ当たり”では再現性が低い
当然ながら、運良く一度か二度当てることがあっても、それが長期的・安定的に続くとは限りません。プロの投資家や著名投資家の著書を読むと、皆口をそろえて「偶然に頼らない投資戦略の確立こそが鍵」と説いています。
筆者も、「このまま ‘なんとなく割安’ を続けるだけでは、いつか大きな失敗をするのでは?」という危機感を抱くようになりました。相場が変動した際に、何を根拠に売買すればよいのか分からなかったからです。
1-3. さらなる勉強を決意:成功者の本を読み漁る
そこで、投資本やブログ、YouTube動画などを参考に、「成功者は何を基準に銘柄を選定しているのか」を学ぶことにしました。ウォーレン・バフェットやピーター・リンチなどの海外投資家に加え、日本国内で実績を上げている投資家の書籍や記事を集中的に読みました。
その過程で出会ったのが、清原達郎氏の書籍でした。清原氏はサラリーマン投資家として大きな資産を築き、「ネットキャッシュ比率」を重視する投資家として有名です。この書籍こそが、筆者の“なんとなく割安”投資を、体系的に実践する投資スタイルへと導いてくれた大きな転機となりました。
2. 清原達郎氏の書籍がもたらした「ネットキャッシュ比率」の視点
2-1. 割安小型株への投資に明確な軸ができた
清原氏の本を読んで、まず衝撃を受けたのは「ネットキャッシュ比率」という考え方のシンプルさと明快さでした。表面的なPERやPBRばかり気にしていた筆者にとって、企業が実際にどれだけ現金同等物を保有しているか、負債を差し引いたとしてどれほどの現金が残るか、そしてその額が時価総額に対してどの程度の割合を占めるのか、という分析は新鮮でした。
具体的には、
- 割安小型株をスクリーニングし、
- ネットキャッシュ比率の高い銘柄を優先的に調べ、
- 経営者が株主還元(増配・自社株買いなど)を実行する可能性があるかを見極める、
といった流れが示されており、これまで筆者が持っていなかった視点を大きく補ってくれました。
2-2. サラリーマンでも「土日だけ」で実践しやすい理由
清原氏のスタイルを魅力的に感じたもう一つの理由は、平日のザラ場に張り付く必要がないという点でした。サラリーマンにとって、朝9時~15時に集中力を傾けるのは難しいですよね。重要な会議や取引先との商談中に、常に株価をチェックするのは現実的ではありません。
しかし、清原氏の方法では、週末などの空き時間に企業の財務諸表やIR情報を分析し、「本当に割安なのか」「ネットキャッシュ比率は十分か」「経営者は還元策に積極的か」などをじっくり調べておけば、平日の相場が開いていない時間帯にも十分投資判断を固められます。
これなら、忙しい社会人でも“土日投資家”として再現しやすいのです。
2-3. 清原氏以外の成功者も同様の方法を言及
清原氏の書籍を読んだ後、他の投資家の本やセミナー動画なども見比べました。すると、株主還元やネットキャッシュというキーワードは、多くの成功投資家が共通して注目していることが分かりました。
特に日本の小型株市場は、アナリストの調査が手薄になりやすく、そのぶん宝の山が埋もれている可能性が指摘されています。清原氏が数々の小型割安株でリターンを得た背景には、まさにこの「情報の空白地帯」が影響していると考えられます。
3. 小型株が狙い目の理由:情報不足という空白地帯
3-1. 大型株との違い:アナリストの目が届きにくい
日本の株式市場を見ると、トヨタやソニーなどの巨大企業には、常に機関投資家や証券会社のアナリストが目を光らせており、プレスリリース1本で株価に反映されやすい環境があります。つまり、“割安のまま放置される”期間が非常に短いのです。
一方、小型株の場合は時価総額が数百億円以下の企業も多く、アナリストのリソースが回らずに情報が十分に発信・共有されていないケースが目立ちます。その結果、財務体質が良好で高い利益率を誇っていても、投資家からの認知度が低いため株価が低迷し、割安状態が長く続くことがあるのです。
3-2. 時価総額が小さいほど株価が跳ね上がりやすい
もう一つの理由は、小型株は時価総額が小さいため、一度注目が集まると株価が急騰しやすいという点です。売買代金が集中しただけで、株価にインパクトを与えられるため、大型株ほど多額の資金が必要なくとも株価は大きく変動します。
清原氏の書籍でも、ネットキャッシュ比率が高い小型株を安値圏で仕込み、増配や自社株買いといった材料が出たときに2倍・3倍に化けた例が紹介されています。まさに、情報の空白地帯に放置されていた小型株が突如スポットライトを浴びると、株価が爆発的に上がるというシナリオです。
4. PER(株価収益率)の基本:割安度チェックの第一歩
4-1. PERとは何か
投資初心者が最初に覚える指標として、PER(Price Earnings Ratio, 株価収益率)は有名でしょう。計算式はシンプルで、
PER = 株価 / EPS
となります。ここでEPS(Earnings Per Share)は1株当たりの純利益のことです。
PERが10倍であれば、企業が1年に稼ぐ利益の10年分に相当する値段で株を買っていることになります。数字が小さいほど「利益に対して株価が割安」と判断され、PERが高い銘柄は「将来の成長が期待されているか、割高に買われている」と考えられます。
4-2. 表面上のPERだけでは不十分
“なんとなく割安”時代の筆者は、PERが10倍以下なら安いだろうと判断し、そこに配当利回りやPBRなどをざっくり見て投資をしていました。しかし、低PERには「市場がその企業の将来性に懐疑的」などの理由も隠れているため、単に数値が低いからといって無条件に飛びつくのは危険です。
そこで清原氏のメソッドでは、PERを重要な足がかりとしつつ、さらに「ネットキャッシュ比率」という視点を加えることで、企業の真の割安度や安全性を測ります。これにより、下値リスクを抑えつつ高いリターンを狙うことが可能になるのです。
5. ネットキャッシュ比率とは?:企業の実質キャッシュを把握する
5-1. ネットキャッシュの計算式
ネットキャッシュ比率の話に入る前に、まずネットキャッシュ(Net Cash)とは何かを明確にしておきましょう。
基本的な考え方は「企業が保有する現金同等物から負債を差し引き、実質的にどれだけのキャッシュが残るか」というものです。次のように表すことが多いです。
ネットキャッシュ=(流動資産+投資有価証券×0.7)−負債合計
※本来は投資有価証券に0.7を掛けるなど、精緻な計算を行うのが理想ですが、簡略的には「流動資産 − 負債合計」でざっくり把握することもできます。
流動資産とは、1年以内に現金化可能な資産(現金・預金・売掛金・有価証券など)が含まれます。負債合計とは、流動負債(短期借入金や支払い手形など)と固定負債(長期借入金など)を合わせたものです。ここから引き算してプラスになれば、その企業は実質的に十分なキャッシュを保有していると言えます。
5-2. ネットキャッシュ比率=ネットキャッシュ÷時価総額
次に、ネットキャッシュをさらに“割安株投資”と結びつける指標が、ネットキャッシュ比率です。これは単純に、
ネットキャッシュ比率 = ネットキャッシュ / 時価総額
という式で求められます。
もしネットキャッシュが100億円ある企業の時価総額が100億円であれば、比率は1倍(100%)となり、「企業が持つ実質キャッシュと株価の総額が同じ」という極めて割安な状態を示します。清原氏をはじめとする投資家たちは、ネットキャッシュ比率が高ければ高いほど「現金をタダ同然で買える」状態として捉え、そのような銘柄に着目するのです。
5-3. バリュートラップを回避しやすい
一般に「割安株」と聞くと、PBR(株価純資産倍率)が低い銘柄をイメージする方も多いでしょう。しかし、PBRには工場や設備といった固定資産の価値も含まれています。固定資産は減価償却や維持コスト、更新のための追加投資が必要になる可能性があり、実質的に余計な支出が発生するリスクもあります。
一方でネットキャッシュは、流動資産ベースで把握するため、企業が“すぐに使える現金や近い形の資産”をどれだけ持っているかに焦点を当てます。こうした視点に立つことで、いわゆる「バリュートラップ(見かけは割安だが実際には利益を生まない資産を抱えた会社を買ってしまうこと)」を避ける確率が高まるのです。
6. 割安小型株×ネットキャッシュ比率×株主還元で2倍株を狙う
6-1. 株主還元が株価を一気に押し上げる要因に
清原氏を含め、多くの投資家が重視するのが、「株主還元策への期待」です。企業が潤沢なキャッシュを保有しているのなら、増配や自社株買い、特別配当などを通じて株主に還元しやすくなります。
市場で長らく割安に放置されていた小型株が、ある日突然、大型の自社株買いや増配を発表すると、一気に投資家の注目を集め、株価が急騰するケースがよく見られます。これこそが「割安小型株×ネットキャッシュ比率×株主還元」の威力です。
6-2. 2倍株への典型的なシナリオ
- シナリオ例
- 割安状態(PERが低い)かつネットキャッシュが豊富で下値が堅い
- 経営者が株主還元を積極的に検討している
- 増配・自社株買い・特別配当などが発表される
- 瞬く間に市場から評価され、株価が2倍、3倍へ跳ね上がる
この流れは、清原氏の書籍だけでなく、多くの投資家の成功体験でも語られています。もちろん、すべての銘柄でそうなるわけではありませんが、ネットキャッシュ比率が高い銘柄ほど「還元の余地」が広いと言えますので、そのような銘柄が“宝の山”として埋もれている可能性は十分にあります。
7. 経営者のやる気とキャッシュ活用:清原氏が強調するポイント
7-1. 小型株は経営者の考え次第で会社が激変する
大型株であれば、組織が巨大で、多くの部門やステークホルダーの意見を集約しながら経営方針が決まります。株主還元を行うにも、何重もの承認プロセスが必要です。
しかし、小型株の場合、創業オーナーや大株主である経営者が舵を取り、「今期は大胆に自社株を買い戻そう」「配当を一気に2倍にして株主に報いたい」と決めれば、比較的素早く実行に移せるケースがあります。つまり、小型株の将来を左右するのは、経営者の性格や考え方が非常に重要なのです。
7-2. 経営者の態度を調べる方法
清原氏が書籍で述べているように、経営者のやる気や株主還元への姿勢を見極めるには、以下のような情報源を活用しましょう。
- IR資料や決算説明会の動画
- 経営者がどの程度「株主に配慮したコメント」を出しているか。
- 株主総会の議事録・質疑応答
- 株主からの増配や自社株買いについての質問に、経営者がどう答えているか。
- 経営者インタビュー記事・YouTube動画
- 経営ビジョンや利益の使い道をどう考えているかが垣間見える。
- 大株主リスト
- 創業者やオーナーがどの程度の株式を保有しているか。保有率が高ければ自分自身も株主還元の恩恵を受けやすく、施策を打つインセンティブが高まる。
これらの情報収集は、土日などの時間がある日にまとめて行うだけでも十分です。特にYouTubeで経営者が講演や対談をしているケースも増えているので、スキマ時間に動画を再生しながら要点をメモするだけでも、経営トップの“熱量”をある程度つかむことができます。
8. サラリーマンが土日でできる具体的スクリーニング手順
ここからは、実際に割安小型株を探すための具体的な手順を紹介します。清原氏の投資スタイルをベースにしながら、サラリーマンが土日などにまとめて作業できるように工夫しています。
8-1. バフェットコードで候補を一括抽出
まずは、株式スクリーニングサイトとして人気のバフェットコードを使います。バフェットコードは無料で利用でき、PERやPBR、時価総額、負債などを条件設定して銘柄を検索できます。
- バフェットコード(https://www.buffett-code.com/)にアクセス。
- スクリーニングのページを開く。
- 以下のような条件を入力してみましょう。(一例です)
- PER:10倍以下(厳しめなら8倍以下)
- PBR:1倍以下
- 時価総額:500億円以下
- 流動資産 > 負債
すると、一定数の銘柄が抽出されます。これは「最初のふるい」にすぎませんが、ここで出てきた銘柄をExcelやGoogleスプレッドシートなどにコピペしてリスト化するだけで、土日の作業は十分にスタートできます。
8-2. ネットキャッシュ比率を計算
次に、リスト化した銘柄について「ネットキャッシュを求めて、ネットキャッシュ比率を計算する」という作業を行います。バフェットコードの画面上でも表示されますが、自分でシートに落として計算式を入れておくと、さらに細かいソートや分析が可能です。
- ネットキャッシュ=流動資産 – 負債合計
- ネットキャッシュ比率=ネットキャッシュ ÷ 時価総額
スプレッドシート上でこれらの数式を入れて一気に計算させ、ネットキャッシュ比率が特に高い(1倍を大きく超えている)銘柄をピックアップします。土日や夜の数時間を使えば、数十~百銘柄程度なら十分にスクリーニング可能です。
8-3. カブタン(株探)で決算資料・配当の履歴をチェック
次に、ピックアップした銘柄をカブタン(株探:https://kabutan.jp/)で検索し、以下の項目を確認します。
- 決算単信(PDF)
- 最新の決算で業績の傾向(EPSの増減、売上や利益の見通し)をチェック。
- 配当履歴
- 過去数年間の配当額の推移を見て、増配してきたか、据え置きか、減配したことがあるかを確認。
- 自社株買いの履歴
- 過去にどれだけ自社株買いを行ってきたか。経営陣が株価を意識しているかどうかを推測。
- 大株主構成
- 役員や創業者が筆頭株主かどうか。オーナー経営かどうか。
これらの情報を整理して「この企業はまだ割安でネットキャッシュも多い上、過去に株主還元の姿勢がある」「今後も配当を増やす余地がありそう」といったシナリオが描ける企業なら、じっくりウォッチリストに入れたり、実際に投資候補とするわけです。これだけの作業であれば、平日の仕事を終えた夜や土日のまとまった時間で十分できますので、サラリーマンでも無理なく続けられます。
9. 利益確定のタイミング:2倍以上を狙う中長期投資の考え方
9-1. 小幅上昇で売ってしまうのは“もったいない”?
割安小型株は、株価の伸びしろが大きいという特徴があります。最初に10%や20%上がっただけで売却してしまうと、その後の急騰を逃してしまう可能性があります。清原氏や他の投資家の体験談を読むと、「増配ニュースだけで株価が30%上がったが、ネットキャッシュ比率を考慮するとまだ割安だったためホールドを継続し、最終的に2倍になった」という事例が多く見られます。
9-2. カタリストが出てからもう一段伸びることもある
増配や自社株買いなど“カタリスト”と呼ばれる材料が出ると、株価は一時的に急騰しますが、これで終わりではないケースも少なくありません。株主還元策をきっかけに注目が集まり、機関投資家や個人投資家が改めて企業を分析すると、「まだまだこの株価は安いのでは?」という認識が広まる可能性があるからです。
清原氏のスタンスとしては、「最低でも2倍は狙って待つ」という考え方を推奨する場面が多く見られます。もちろん、2倍を無理に待つことで利益を逃したり、株価が下落してしまうリスクもあるため、最終的な判断は自己責任ですが、割安小型株の魅力を最大限に享受するには中長期視点が有利になりやすいことを覚えておきましょう。
10. リスク管理と分散投資:運任せから脱却する「守り」の戦略
10-1. 小型株特有の流動性リスク
小型株は時価総額だけでなく、出来高もそれほど多くない場合があります。そのため、「想定以上に株価が急騰・急落する」「買いたいときに思うように買えない、売りたいときに売れない」というリスクが付きまといます。特に、まとまった資金を投入したいときや、一気に売却したいときには、価格が大きく動く可能性があります。
こうしたリスクを踏まえ、清原氏も含め多くの投資家は無理な集中投資を避けるか、流動性に見合ったポジションサイズにとどめることでリスクヘッジを行っています。
10-2. 分散投資で“1発アウト”を回避
いくら良さそうな銘柄でも、経営不祥事や業界そのものの大きな変化など、想定外の悪材料が突如として出ることがあります。そうした際に致命的なダメージを負わないためにも、複数の銘柄に分散投資するのは基本です。
清原氏の投資手法を真似しつつも、「1銘柄あたりに投下する資金を上限〇%に抑える」といったポートフォリオ管理を行えば、万が一のときにもダメージを最小限に抑えられます。バフェットコードやカブタンでスクリーニングすれば、有望な割安株は複数出てきますので、それらをバランスよく保有するイメージです。
10-3. 下値が堅いからこそ長期投資が可能
割安小型株+ネットキャッシュ比率という手法は、単に「上値追い」を狙うだけでなく、「下値を限定する」という効果も期待できます。企業が豊富なキャッシュを抱えていれば、たとえ一時的に相場が下落しても、財務的な不安で倒産するリスクが比較的低いと考えられるからです。
もちろん無敵ではありませんが、高PERのハイグロース株に比べれば、暴落時の下げ幅が小さいケースが多いというメリットもあります。この“守り”の堅さこそが、長期でホールドして株価2倍以上を狙う際の安心材料になるのです。
11. まとめ:清原氏の書籍で学んだ手法を確立し、再現性を高めよう
本記事では、「最初はなんとなく割安っぽい銘柄を買っていたが、清原達郎氏の書籍をきっかけに、ネットキャッシュ比率を重視した割安小型株投資へ進化し、より確信を持って投資できるようになった」というストーリーを紹介しました。要点をまとめると、以下のようになります。
- 当初は“なんとなく割安”で投資し、運任せの部分が大きかった
- PERや配当利回りをざっくり見て買ったが、理屈が曖昧だった。
- 清原氏の書籍との出会い
- 「ネットキャッシュ比率」「割安小型株」「株主還元策」に注目する手法を知る。
- 小型株が狙い目の理由
- アナリストの目が届きにくく、割安放置されやすい。
- 時価総額が小さいので、材料次第で株価が急騰しやすい。
- PERだけでなくネットキャッシュ比率を重視
- 企業の実質的なキャッシュがどれほどあるかを確認。
- ネットキャッシュ比率1倍以上なら、時価総額に匹敵するキャッシュを持つ可能性。
- 株主還元策(増配・自社株買い)のインパクト
- 割安放置されていた小型株が突如上昇するきっかけになりやすい。
- 経営者のやる気が9割
- 小型株は経営者の判断がダイレクトに株主還元や事業拡大に反映される。
- サラリーマンでも土日で銘柄分析可能
- バフェットコードやカブタンでネットキャッシュ比率や配当履歴を一気に調べられる。
- 利益確定の目安とリスク管理
- 2倍以上を狙う中長期スタンス。
- 分散投資と流動性の確認を徹底し、守りを固める。
このように体系化された投資手法なら、単なる“偶然の成功”ではなく、再現性のある戦略としての土台を築くことができます。もちろん、投資にはリスクが伴いますし、すべての銘柄が思い通りに2倍株になるわけではありません。しかし、清原氏のように成功した例や、類似の方法で利益を得ている投資家は少なくないため、十分に参考にする価値があります。
〈付録〉:実践にあたっての心構え
- 必ず余裕資金で投資する
- ネットキャッシュ比率が高い銘柄でも、リスクはゼロではありません。生活費や緊急予備資金を投資に回さないのは鉄則です。
- 短期的な上下動に惑わされない
- 小型株はボラティリティが高いので、短期的に株価が大きく振れることがあります。清原氏の手法は基本的に中長期スタンスです。慌てて売買を繰り返すと、手数料負けや機会損失が増えるので注意しましょう。
- 決算を定期的にチェックする
- 負債の増加や流動資産の急減など、ネットキャッシュが急激に減るリスクもあるため、四半期ごとの決算単信で大きな変化がないかを確認しましょう。
- 経営者の交代や方針転換に留意
- オーナー経営の場合、交代があれば株主還元の考え方がガラリと変わる可能性があります。IR情報やプレスリリースには定期的に目を通しましょう。
<投資に関する免責事項>
- 本記事で紹介している投資手法や銘柄選定の方法は、筆者の経験や書籍から学んだ一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の銘柄や投資方法を推奨・保証するものではありません。
- 投資の最終判断は、読者ご自身の責任とリスク許容度に基づいて行ってください。株式投資では、時に大きく損失を被る可能性があることを十分にご理解いただき、慎重な判断をお願いいたします。
- 記事中の数値や事例は過去のデータや筆者個人の試算・経験にもとづく一例であり、将来の成果を保証するものではありません。相場環境や企業業績は常に変化するため、最新の情報を確認した上で投資判断を行ってください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
「最初は運が良かっただけの‘なんとなく割安’投資から、清原達郎氏の書籍をきっかけにネットキャッシュ比率を重視した割安小型株投資へ進化し、より確信を持って投資できるようになった」というストーリーがお伝えできたかと思います。
サラリーマンの方が土日を使って再現できるシステムとしては、実に合理的でシンプルな方法です。ぜひこのスタイルを試してみて、自分なりのアレンジを加えながら、より高い再現性とリスク管理を両立させる投資の道を切り開いていただければ幸いです。
皆さんの投資ライフがより豊かになることを心から願っています!